アルマゲドンについて紹介します。世界はパワーバランスが乱れ、軍事衝突リスクが各所で広がっています。そうなるとアルマゲドン=最終戦争という事態がいずれやってくるのかもしれません。
2023/10、中東情勢が緊迫化する事態が発生しました。なかにはこれがアルマゲドンとなると考える人もいます。
アルマゲドンとは?
アルマゲドンといえば、映画「アルマゲドン」で記憶している方が大半でしょう。映画では、ブルースウィリスが地球へ迫りくる隕石を破壊するというストーリーでした。
アルマゲドンは、地球滅亡という意味でつけられたタイトルなのでしょう。
アルマゲドンの記載があるのは、そのもとをたどれば『新約聖書』となります。
アルマゲドン(Armageddon)は、ハルマゲドン(Harmagedōn)の英語読みであり、ヘブライ語で「メギドの丘」を指します。
「ヨハネの黙示録」における「世界の終末における最終的な決戦の地」であり、善と悪との最終決戦としての意味合いで使われています。
アルマゲドン、いつおきる?
「ヨハネの黙示録」では以下のような出来事、順番がアルマゲドンのときにおきるとしています。
大きな声が聖所から出て、七人の御使にむかい、「さあ行って、神の激しい怒りの七つの鉢を、地に傾けよ」と言うのを聞いた。
第一の者が出て行って、その鉢を地に傾けた。すると、獣の刻印を持つ人々と、その像を拝む人々とのからだに、ひどい悪性のでき物ができた。
第二の者が、その鉢を海に傾けた。すると、海は死人の血のようになって、その中の生き物がみな死んでしまった。
第三の者がその鉢を川と水の源とに傾けた。すると、みな血になった。...
第四の者が、その鉢を太陽に傾けた。すると、太陽は火で人々を焼くことを許された。...
第五の者が、その鉢を獣の座に傾けた。すると、獣の国は暗くなり、人々は苦痛のあまり舌をかみ、その苦痛とでき物とのゆえに、天の神をのろった。そして、自分の行いを悔い改めなかった。
第六の者が、その鉢を大ユウフラテ川に傾けた。すると、その水は、日の出る方から来る王たちに対し道を備えるために、かれてしまった。また見ると、龍の口から、獣の口から、にせ預言者の口から、かえるのような三つの汚れた霊が出てきた。....三つの霊は、ヘブル語でハルマゲドンという所に、王たちを召集した。
第七の者が、その鉢を空中に傾けた。すると、大きな声が聖所の中から、御座から出て、「事はすでに成った」と言った。すると、いなずまと、もろもろの声と、雷鳴とが起り、また激しい地震があった。それは人間が地上にあらわれて以来、かつてなかったようなもので、それほどに激しい地震であった。大いなる都は三つに裂かれ、諸国民の町々は倒れた。....
ハルマゲドンはイスラエルと考えられており、「王たちが集まった」ことから世界中の軍隊が集まる、すなわち第三次世界大戦のような多くの国が参加する戦争と考えられています。
現在の中東情勢は、イスラエルとパレスチナ間にとどまらず、中東の国々や支援国を巻き込みかねませんので、ハルマゲドンへつながると考えることはあながち妄想ということではないでしょう。
アルマゲドン、起きたらどうなる
はっきりいって、核戦争が起きれば他国は直接的な被害がなくても、間接的被害(汚染、寒冷化等)だけで人類滅亡に近い打撃をこうむるとされています。
そこまでいかない局地戦にとどまったとしても、中東は世界有数のオイル産地・輸出国です。日本では、経済的にクリティカルなダメージがある可能性は考慮しておく必要がありそうです。