テック業界ではAIの時代に備えたリストラに着手するところが出ています。またAI時代に負け組になるのではと大きく株価を下げる企業もあります。
AI負け組の業種は?
どの業種もAIの波は影響を受けると思います。
ただ速さで言えば、メディア製作などのホワイトカラー業、資格が障害となる士業・ホワイトカラー業、ロボット化に伴うブルーカラー業の順にはなるのではないかと思います。
失職したホワイトカラーがブルーカラー業に流れ、そこでも徐々にAI+ロボットに職を奪われ...というのが今後10年、20年の姿と予想します。
教育
先日ネット教育大手のチェグが大幅に株価を下げました。
ChatGPTでは、論文の作成やリライト、不明点の質疑応答など万能で解答可能ですので、いわゆるコースウェアとは違ったアプローチで教育に取り組むことができます。
チェグ自体「新規顧客の増加率に影響を及ぼしていると考えている」という見解だそうです。
チャットGPTの脅威に警鐘で株価38%急落、教育サービスの米チェグ - Bloomberg
ちなみにビルゲイツは2年以内でAIチャットが教育として使われるとしています。
ビル・ゲイツが「18カ月以内にチャットAIが子どもたちに読み書きを教育するようになる」と提唱 - GIGAZINE
コールセンター
接客やコールセンターは、お客様との接点でもある重要な仕事です。反面、そのために手間が多くかかる業種でもあります。
ChatGPTはまるで人間と話しているように会話できますので、音声対応がすすめばコールセンター業務を(ぜんぶとはいわないもののかなり)省人化することができると思われます。
駅員さんが切符切りが今は自動化が当たり前となっています。同様に「みどりの窓口」もAIが対応し、人がやらなくても済むようになるのでしょう。
金融・不動産
すでにファンドではAIで運営しているところもあります。
今後はお客様窓口や取引現場のAI化が進むため、余計な人員はあぶれることになるでしょう。
士業
AIの波をもろに受けそうな業種の1つがいわゆる士業です。
実際には資格業ですので、すぐ解雇の波になるとはいえません。
しかし無料のAIによる弁護士相談アプリが出できており、こういうところにごっそり顧客がとられかねません。
ボタンひとつで弁護士AIに相談できる通話アプリ「Call a Lawyer」--ChatGPTを活用(CNET Japan) - Yahoo!ニュース
税務でもAIを活用したものが出始めています。
スタートアップ税理士法人、AIサポート機能「税金スッキリくん」提供開始 - WorkMaster(ワークマスター) (work-master.net)
IT企業
すでに海外ではポストAI時代を見越したリストラが進められています。
Dropboxでは全従業員の16%にあたる500人を解雇しました。
Dropboxが全従業員の16%にあたる500人を解雇、原因はAI - GIGAZINE
AI対応などでITの需要は高いのでは?..と思われる方もいると思います。
が、IT企業といわれるものの大半はホームページでちょっとJavaScriptを組み込んだり、エクセルのデータをちょっと手直しする程度の軽作業です。
そういうのはプログラマじゃなくても作れるようになり、多くのIT企業は戦略を見直す必要が出てくるでしょう。
メディア製作業
今一番激変しているのが画像、音楽、動画などの製作環境です。AIで瞬時に高度なイラストができるので、気に入るまで何枚でも作ることができます。
販売元は製作費を浮かせてもうかるかもしれませんが、開発の現場や多くの製作受託業は苦しい立場になることでしょう。
AI負け組の職種は?
一部にはAIでできない営業や交渉にシフトすべきという人もいますが、すでに価格交渉のAI化も始まっています。
まず多くのホワイトカラーの仕事はAIの波は回避できませんので、AIを味方につける人のみが生き残るのではないかと思います。
クリエイティブ職
絵師やプログラマでは、すでに価格下落圧力が強まっているとして話題となっています。
中国では約30%の原画マンが解雇されたのだとか。
AIの導入で3割の原画マンを解雇、一方残りの中堅以上は昇給=中国のゲーム会社、イラストAIにより人員が剰余 │ オタク総研 (0115765.com)
営業職
価格交渉をAIにまかせるところも出てきており、交渉される側は大変かと思いきや、かえってAIなので楽という人もいるようです。
結局人付き合いだと「相性」や「気遣い」「接待」などの要素もはいってくるからかもしれません。
人事・面接
中国ではすでにSNS「WeChat」ミニプログラムとしてAI面接プログラムがあるそうです。
起動すれば、24時間どこからでもAI面接を受けることが可能となり、AIの出題に音声で回答させています。
中国で広がるAI面接による採用。AIが面接を受け、AIが採用を決める時代がやってくる? - 中華IT最新事情 (hatenablog.com)
経理
企業によっては経理をゼロにするところもでてくるかもしれません。