ロシアがウクライナへ侵攻しました。このまま戦線が拡大すると核戦争という最悪のシナリオも想定しないといけません。
開戦から半年。ロシアが占領地を領土組入れとすることもあって、核兵器が使われるリスクはますます増加しました。
ロシア侵攻!核戦争になったら?
核戦争になる?
ロシアは軍事大国ですので、核戦争のリスクも相当高いと思われます。
開戦当初は、核兵器の使用の可能性をほのめかしていましたが実際には使われませんでした。
しかし9月、ウクライナの各地域をロシアは自国領土として編入。つまり、「戦闘地域への強い攻撃はロシア本土への攻撃である」として核兵器を使うリスクが相当高まったこととなります。
シナリオ1:破局シナリオ 全面戦争
NATOとの全面戦争となれば、お互いICBMなどを大量の戦略核兵器を発射し、誰も勝者がいない事態になりかねません。
ウクライナはNATOに加盟はしていないため、即座にアメリカやNATOが報復の核を打ち返すということはないと思われます。
しかし人道を無視した行為に対し、何らか報復の必要性が生じるかもしれません。
ちなみに現在では核の打ち合いは、「発生したすすが寒冷化を引き起こし、食料生産が激減」。
よって、戦闘地域以外でも寒冷化で大ダメージを受けるというシナリオがほぼ確実視されています。
核戦争、数十億人が飢餓に直面 すすで寒冷化、食料生産減(共同通信) - Yahoo!ニュース
シナリオ2:小型核
可能性が低くはないと思われるのが、限定的な核兵器の使用の可能性です。
小型核兵器・戦術核兵器を使って、特定の都市に大きなダメージを与えるというもの。
このケースでは
・ウクライナにショックを与え早期に降伏を促すために利用される
・ロシア軍が形勢不利になった場合に一気に逆転するための使用される
・ウクライナがひそかに核兵器を保有、開発しておりそれへの対応(という名目)で使用される
....といったことが想定されます。
この場合、即座報復はないかもしれませんが、核兵器の使用を許してしまっては後がないため、NATO側も軍事的な対抗オプションを検討せざるを得ないかもしれません。
ちなみにこのような戦術核は限定的とされていますが、日本に落とされたものと同等の破壊力を持っています。多くの方を不幸に巻き込むことは間違いありません。
プーチン氏の戦術核兵器がもたらす破壊、日本の原爆に匹敵する可能性(CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース
シナリオ3:原発への攻撃
核兵器は使わないものの、ウクライナの原発を大型ミサイルで破壊。放射能汚染などの被害を狙うというもの。
現在でも原発を巡っては小競り合いのような状況です。
現実的にはこれが実行される可能性は相当高いと思います。
核戦争が始まったら?
あるシナリオでは、広島型核兵器50発程度の使用であっても「最初の1週間で2000万人以上」が死亡という惨事になります。
それだけでは終わらず、本当に怖いのはそれからです。
核で生じた500万トンもの煤煙により、「10年間にわたって地球全体の気温を平均で1.3度低下」、いわゆる核の冬が訪れます。
結果、「米国のトウモロコシ生産量は十年にわたって、平均で12%減少」「中国の中期のコメ生産が10年にわたり15%減少」など、食料へのダメージは相当なものとなります。
戦術核が使われた場合の対応は?
現在は日本近辺でという可能性はまだ高いとは言えないと思います。が、念のため対策を知っておきましょう。
ここではCDCのマニュアル等を紹介し、いざという時の予備知識をまとめておきます。
近くで爆弾が使われた場合
・目をそらし、視力を損なわないように目を閉じて覆う
・うつ伏せになり、両手を体の下に入れる
・熱と2回の衝撃波が過ぎるまで、そのままの状態を保つ
屋外にいる場合
・スカーフやハンカチなど、口と鼻を覆えるものを用意
・風通しの良いところで、衣服についたほこりを払ったり、振ったり、拭いたりして取り除く(その際、口と鼻を覆うこと)
・避難所、地下室などへ移動
・できれば風向きの良い場所に移動する。
・衣服が汚染されている可能性があるので、衣服を脱いで隔離。
・可能であればシャワー、洗髪、着替えを済ませてから避難所へ
(ただしヘアコンディショナーは閉じ込める可能性があるので使用しない)
すでにシェルターにいる場合
・降下物の雲が消えるまで、マスクやスカーフ、ハンカチなどで口と鼻を覆う
・降下物の雲がなくなるまで、換気装置を止め、ドアや窓を密閉する
(ただし、降下物の雲が去った後は、ドアや窓の密閉を解除し、空気の循環を良くする)
・当局が外に出ても安全だと言うまで、家やシェルターの中にいる
・地元のラジオやテレビで情報やアドバイスを得る
・どうしても外に出なければならない場合は、湿ったタオルで口と鼻を覆う
・保存食や飲料水を利用する。新鮮な食べ物や開放水域の水を飲まないようにする
・体に傷があれば、きれいに洗って覆う。
CDC Radiation Emergencies | Frequently Asked Questions About a Nuclear Blast
核攻撃への懸念でヨウ素剤売上が急増、身を守る方法は? | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
遠隔地にいる場合
気流の向きを確認
遠隔地であっても放射能の灰が気流に乗って流れてくる可能性はあります。
ネットなどで気流の流れをチェックするのがよいでしょう。
リアルタイムで風向きをチェックできるサイトがいろいろとあります。
デジタル台風: 世界版リアルタイム風向きマップ(気象庁数値予報モデルGPVデータ) (nii.ac.jp)
earth :: 地球の風、天気、海の状況地図 (nullschool.net)
大量の放射能は風で流されるため、日本でも高い数値が観測される可能性もあります。
備蓄
戦術核が使われたとなると、核の仕様がエスカレートする可能性があります。
飲料・食料と燃料の備蓄は最低限しておきましょう。
食料は調理の手間・水が不要なものを中心にセレクト。
缶詰、瓶詰め、油類、穀物等。
エネルギーはソーラーパネルがあると便利。
トイレットペーパー、ティッシュ、ビニール袋、生理用品、薬等。
衣服の着替えは多めに必要となります。
着なくなった衣料品も、こういうときのために売らずにとっておきたいものです。
またブルーシートがあれば、核爆発後はシートで家や家庭菜園等覆って保護したほうがいいかもしれません。
ヨウ素を用意?
放射性ヨウ素による被害を軽減するものとして「ヨウ素」入り商品もかなり買い占め対象になるかもしれません。
ただ放射線医学総合研究所によれば、「放射性ヨウ素が大量に体内に入った場合に健康への影響を軽減するために服用するのは、内服薬の安定ヨウ素剤で、医師が診断して処方した場合に限られる」としています。
安易なパニック買いは避けるようにしましょう。
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