最近ではメタバース株が人気化しています。火付け役といえるフェイスブックは、社名をメタに変更。今後数年間で兆円規模の投資をすると表明しています。
ここでは中国のメタバース株をさがしてみました。
メタバースとは?
メタバースはインターネット上に構築された仮想世界を表します。
元ネタはニール・スティーヴンスンによる1992年のSF作品『スノウ・クラッシュ』といわれています。
日本では2007年頃に「セカンドライフ」が注目され、国内でもメタバースという言葉が出だしました。
「セカンドライフ」は3DCGのオンラインゲームですが、「土地を買って貸し付ける」「ゲームアイテムを販売して稼げる」といった経済要素で話題となりました。
今回は2度目のメタバースブームとなるわけですが以下の点が異なります。
メタクエスト2などVRヘッドセットが登場。没入感強くメタバースを体験できるようになりました。
また、NFTなどブロックチェーンベースの技術を使うことで、通貨を導入しやすくなったことも注目される要素です。
将来的には映画「マトリックス」のように、脳に直接プラグを指してジャックイン。
デジタルで作られた仮想世界が職場であり、生きる場所となる世界がやってくるのかもしれません。
メタバース株の種類は?
メタバースといってもいくつかのカテゴリーにわかれます。
プラットフォーム
プラットフォームは,メタバースをユーザへ提供します。
ビジネスとしては最もおいしい立場ですが、ウィナーテイクスオールすなわち1番が総どりという競争が熾烈な世界です。
現在有力なのはMeta Quest 2というVRヘッドセットで一躍VR業界を制覇したメタ(フェイスブック)、ユーザーにゲームを作らせるROBLOXといった企業が挙げられます。
コンテンツ開発
一番手はゲームで、バイオハザードでおなじみカプコンは、VR版バイオハザードをメタクエスト向けに提供しました。
VR、メタバースの時代になってもIPのある企業は強いと思われます。
開発支援
メタバースではCGで世界を作り上げるため、データ作成技術へのニーズも高まります。
代表的なのはゲーム製作エンジンとして大きなシェアを持つUnity、CAD業界から圧倒的な支持を受けているオートデスク、Unrealエンジンを提供するEpic Gamesなどです。
ハードウェア
3D処理には高性能な半導体は欠かせません。
代表的なものはnVidiaや、スマホチップに強いQualcomといったところでしょう。
中国のメタバース株は?
テンセント 0700.HK
テンセントといえば中国株をやっている人は知らない人がいないほどの巨大インターネット企業です。
WeChatのようなチャットツールや、数々の人気ゲームを運営しています。
メタバースプラットフォームとしても期待されるRobloxとも事業提携を行っています。
ただここのところは中国の「共同富裕」政策、ゲーム規制の強化などもあって、成長を維持できるかは微妙なところとなっています。
JINKE ENTERTAINMENT 300459.SZ
ゲーム、映画などエンターテイメントに特化した企業となります。
2007年設立で2015年に深圳に上場しました。
AVIT 300264.SZ
深圳市佳創視訊技術股分有限公司。
ケーブルデジタルテレビのソフトウェア、端末ハードウェアの開発・提供を行っています。
ZQゲーム 300052.SZ
中青宝互動網絡。 深圳上場銘柄。
メタバース対応ゲームの開発などを行っています。
インマイショー・デジタル・テクノロジー 600556.SHA
天下秀数字科技。
上海A株。
メタバースの開発などを行っています。
その他、注目の中国企業
一見するとメタバース関連の会社は少ないように見えます。 これは上場銘柄についてのもので、非公開企業については中国も決して引けを取っている感じではありません。
PICO
Pico - Official Website | Best-in-class design. Built with Enterprise in mind.
まずVRヘッドセットではPicoなどがあります。
廉価版ヘッドセットのPICO4は2022年に日本市場へも投入されました。
現在はTikTokでなじみバイトダンス傘下となっています。
BOX
ロブロックスの中国版としてはBoxがあります。