日本国債に売り圧力がかかっています。もともと日本の借金体質が高いうえ、国債は日銀がひきうけているわけで、脆弱な面がることは否めません。
ただ国債暴落でどうなるか今からいろいろとシナリオと対策は考えておきましょう。
国債暴落?
国債が売られています。
国債が売られて暴落すれば長期金利は高騰します。
結果として予想もしなかったいろんな事態が誘発される可能性があります。
・個人の場合
住宅ローンや自動車ローンを組んでいる方は負担増で、個人破綻される方もでるかもしれません。
・企業の場合
高金利は、特に中小企業の資金繰りへ打撃を与えることでしょう。
本来金融機関は利息は増えるので、金利上昇の恩恵を受けやすいと考えられます。
しかし、格付け機関より日本国債のランクは格下げされることになるでしょう。
大手銀行、生保といった金融機関で大量に国債を保有しているところは、評価損が発生。資産が大幅に悪化することになります。
・政府、地方公共団体
政府や地方自治体では、国債の利払いが増加することになります。
政府が支払うべきいろんな予算も執行が停止されることになるかもしれません。
国防費や子供予算など必要予算は増える一方ですが、増税以外に調達は厳しくなります。
・株式市場
株式相場は、金利との相関関係があります。
金利の大幅上昇によって株式のバリュエーションは見直され、相場は下落する可能性が高いでしょう。
特に新興市場のほうは大きく影響を受けることでしょう。
最終的に、いずれは大増税か預金封鎖による強制措置といった事態もおきかねません。
シナリオ1 円安
イギリスで国債暴落があったことは記憶に新しいでしょう。
トラス新首相はインフレ下の経済立て直しのため大型経済対策の実施を発表。
それに伴って長期国債は暴落、ポンドも下落しました。まさに「トラス・ショック」が債券や為替を直撃する事態となりました。
結果、イングランド銀行は国債の買い支えを行い、政府の大型経済対策は破棄。さらに混乱の責任をとってトラスさんは辞任する事態となりました。
ポンドと国債下落のイギリス、中央銀行が長期国債の買い支え : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)
国債暴落、金利上昇、為替下落となりましたので、普通に考えれば日本で同様の事態となればドルでもっていたほうがいいことになります。
シナリオ2 円高
国債下落、金利上昇にともない、日銀は金利を上げる措置を断行。
これを好感して市場は円買いに拍車がかかります。
一方で国内情勢の悪化に伴い、多くの企業が海外資産を国内に還流させる動きを活発化。
これが市場の予想を大きく覆す円高加速要因とおなります。
しかし急激な円高は、企業の為替予約等に大きなダメージを与え、企業業績の急激な悪化を招く事態に...。