ロシアはウクライナにドローン攻撃をしかけました。その武器の1つが、イラン製の「シャヘド136」というドローンです。
シャヘド136とは?
シャヘドはイラン製のドローンです。
いわゆる複数のプロペラを使うことで安定的に飛行するドローンとは違って、しっかり推進飛行をするタイプ。もちろん操縦席はありません。
ロシアでは、ウクライナ攻撃にこのイラン製のドローンを使用したとされています。
実際にウクライナ側では三角形の形状をしたドローンが飛来して爆炎が上がる様が記録されています。
(ただしイランは供与を否定)。
情報BOX:ロシアがウクライナで使う「カミカゼ・ドローン」とは | ロイター (reuters.com)
飛行距離は?
50馬力のエンジンを搭載し、最高速度は時速185km程度。最大航続距離は2500kmです。
ただし燃料の制限や大きさのために、実際には1000キロ以上は飛べないようです。
破壊力は?
搭載されている爆薬は40キロ程度。
通常のミサイルの搭載量と比べると十分の一程度の破壊力となっています。
価格は?
ある記事によれば1発2万ドル、約300万円程度です。
まさに車1台分ぐらい。
このぐらい安いとなれば、製造や在庫さえ間に合えば大量に調達することもできるでしょう。
1機あたりが与えるダメージは限定されますが、複数箇所・広範囲に損傷を与えるようなオペレーションには向いているものと思われます。
参考:
How Russia is using Iranian killer drones to spread terror in Ukraine | PBS NewsHour
なぜ使われた?
今回はシャヘド136が使われた理由としては、ロシアのミサイル在庫がかなり枯渇してきたことを挙げる人もいます。
ロシアは経済制裁をされているうえ、半導体などの部品入手が滞っています。そのため新規の軍事用品の生産には支障をきたしています。
その点、シャヘドなら1機あたりのコストが非常に安いです。当然、調達はしやすいです。
また、提供先と思われるイランもアメリカから経済制裁の対象とされている国です。
すでに制裁をうけていますので、武器供与がばれて経済制裁を課されるリスクはそもそもありません。