カジュアル衣料で急成長した中国のシーインがいよいよIPOを予定しています。しかし上場先はロンドンが予定されています。
シーインとは?
女性向けのファストファッション、いわゆるはやりのデザインなのに低価格で爆発的な人気となった中国企業です。
近年は日本でもシーインの認知度は徐々にアップ。ポップアップストアでもかなりお客さんが入りました。このストアは展示のみで購入はアプリからというシステムでした。
女性向け衣料中心のシーインでしたが、現在はメンズやガジェットなど多くのグッズを取り扱い、ショッピングモール型となってきました。
創業者は許仰天(クリス・シュー)でもともと「低価格のウェディングドレス」へ需要を見出していました。
しかしその後業者が乱立してきたことから、女性衣料へと舵をきりました。
アメリカ市場中心ですが、インフルエンサーマーケティングなどを中心とし、ファストファッションブランドとして急成長を遂げます。
特に回転率は速く、新商品は毎週2回追加されるほど。工場に発注するというよりは、売れ行きの予測データなどを工場へ渡してリスクを取らせるようなことをしているようです。
一時は約15兆円の評価額をつけられたほどでした。
本来はニューヨーク証取へ上場を目指していましたが、シーインには労働環境の疑惑の声もあります。おそらくそのあたりの事情からロンドンのほうが上場しやすいとみたのかもしれません。
売上は?
ロイターは、シーインの2023年の年間売上高は約300億ドル(約4兆6500億円)と見積もっていますが、もっと多いとする意見もあります。
類似企業は?
PDD
まずシーインのライバルとされるのがTEMUです。
どちらも中国初のネット企業であり、低価格を武器にアメリカで市場を拡大したことでライバルといえる存在です。
ただTEMUの母体はピンデュオデュオ(PDD)であり、すでにナスダックへ上場しています。
時価総額は2060億ドルで、30兆円規模となっています。PERは19倍。